TOP > メディア > オフ輪工場の素顔18(ドライヤー)
工場紹介
2016/07/07

オフ輪工場の素顔18(ドライヤー)

メディア

インキを乾燥させるユニットです

用紙に転写されたインキは、乾燥しない限り後工程(切ったり、折ったり・・)に回すことができません。枚葉印刷の場合、LED-UVやハイブリッドUVなどが増えておりますが、オフ輪印刷の場合、現状の主流は熱風を当ててインキを乾かす方式です。写真のようにユニットの中を用紙が通っており、上下から熱風を浴びながら通り抜けていきます。実際に設備が稼働するときにはカバーが閉じて中の様子は見えません。

乾燥温度が低いほうが紙にはやさしい

インキを乾燥させるためだけであれば、単純に熱風の温度を上げればいいのですが、そうすると用紙に含まれる水分も飛んでしまいますので、様々なトラブルが発生します。たとえば紙が折り目で割れる(背割れ)、インキの部分が火ぶくれのようになる(ブリュスター)、紙がしわが寄る(火じわ)などです。お肌も水分が少ないとトラブルを起こすのと同じですね。

ただ、逆にあまり温度を下げすぎると、インキが乾かないという致命的なトラブルを起こしてしまいますので、そのあたりは微妙な調整を要するところです。

低温乾燥印刷とは

このように、ドライヤーの熱風温度はインキが乾燥する範囲で、できる限り低いに越したことはありません。温度の設定値自体は、個々の印刷条件(用紙の種類、絵柄の軽重、印刷スピードなど)で異なりますが、当社が行っている「低温乾燥印刷」はそれぞれの印刷条件に対して、通常よりも数十度単位で低い温度で印刷してもインキが乾燥するようにするメソッドです。