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工場紹介
2016/03/07

オフ輪工場の素顔5(オフ輪印刷機の操作部ーパート2)

メディア

オフ輪印刷機の特徴は印刷スピードが速いことです。ちなみに当社にあるA横全判の輪転印刷機で700回転で印刷した場合で計算すると、カット長0.625m×700回転/分×60分=26,250m/時となり、時速約26キロで用紙が流れている計算になります。自動車であればのろのろ走っているスピードでしょうが、皆さんが手にするチラシやカタログ、出版物の紙の厚さを考えていただくとすごいことだと思いませんか(実際にすごいのはそういう印刷機を造った印刷機メーカー様なのですが・・・)。

 オペレーターは一部の作業を除き、印刷物製造に関わるかなりの作業を「印刷機が動いている状態=印刷しながら」で行います。印刷をスタートしていきなり完全な完成品が出てくるわけではなく、印刷機から出てくる製品をチェックしながら、印刷の見当、濃度の調整、折やカットの調整を行い、出荷可能と判断して初めて完全な完成品(本紙と言います)となります。本紙になるまでは多少回転を落としていても1分間に500枚程度の製品が印刷機から次々と出てきますから、オペレーターは文字通り「走りながら」調整を行います。

オフ輪印刷機は様々な個所が自動化されています。写真は自動見当装置のカメラ部です。印刷物の端にごく小さなマークを付けてカメラで読み取り、そのズレを常時監視して微調整を自動的に行うことで見当のずれを防ぐ装置です。オフ輪印刷におけるカラー印刷物は基本的にはシアン・マゼンタ・イエロー・ブラックの4色のインキの掛け合わせで再現されます。この4色を髪の毛1本のずれもなく高速で流れる用紙に印刷しています。そのためオフ輪印刷機には人の手だけでなく、自動見当装置や濃度自動調整装置(CCS)、品質検査装置など、様々なデバイスが付加されています。とはいえ、調整や判断を含めたかなりの部分でオペレーターの力量・人格・モラルがものを言い、良い印刷物を作るための大きな要因となります。