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工場紹介
2016/03/24

オフ輪工場の素顔9(オフ輪に使う用紙ーパート4)

メディア

オフ輪用紙の種類とトラブル

どれくらいの厚さの紙を使うか

オフ輪印刷に使用する用紙は、多種にわたりますが、それでも枚葉印刷に使用する用紙に比べれば種類や厚さは限られております。厚紙に関しては、127.9g/㎡(斤量ではA判70.5キロ、B判106キロ)くらいまで実績があります。逆に薄紙に関しては52.3g/㎡(A判28.5キロ、B判43.5キロ)まで対応しており、当社ではシート出しに関してはA判23.1キロも実績があります。

用紙にまつわるトラブル

厚紙の場合、トラブルの例として「ノドじわ」があります。これは紙を折っていったときに、厚み分の逃げ道がなくなって、折り目付近にしわが出てしまう現象です。16ページ折の場合、用紙を3回折込みますから4ページ折り(2っ折)や8ページ折り(4っ折)よりノドじわのリスクは高くなります。逆に薄紙の場合、用紙の種類にもよりますが、紙の「破れ」、巻取り用紙の「しわ」、「断紙」などのトラブルのリスクがあります。紙の「破れ」は折加工の途中などで用紙が破れる現象で、仕上がり内まで破れてしまうと製品として使えなくなるので、排除する必要があります。用紙の「しわ」は、折加工に入る前の段階で用紙にしわが入る現象で、巻取り用紙の巻き方の不均一(片弛み)、印刷機に用紙を通す際のテンション調整(用紙の引っ張り具合)の不備などが考えられ、やはり製品としては使えないので排除いたします。「断紙」(だんし)というのは印刷中に突然紙が切れてしまう現象で、用紙の微細な傷やつなぎ目、印刷機側のテンション調整不備などいくつかの要因があり、タイミングが悪いと切れた紙が印刷機のローラーに何重にも巻き付き、除去して印刷再開するのに数時間程度かかる場合もあり、ひどい場合はローラーの軸を痛めてしまう可能性もあります。紙が厚くても薄くても起こりうるトラブルとしては、折加工時の曲り(あて曲り)があり、ページの見開きが合わなくなったりします。折機の調整の問題もありますが、腰の無い用紙や、逆に硬すぎる用紙などが発生リスクを高めます。

その他、レアケースですが用紙抄造時の異物混入、巻取り1本当たり枚数の不均一(ばらつき)などありますが、これは国内メーカーをはじめきちんとした管理をした用紙メーカーの製品の場合は、非常に少ないトラブルです。